人に打たれず 人打たず ことなきを基とするなり
これは空手を修練するうえで、とても大切なことであり、学ぶべき理念もとい精神だと思います。
「人に打たれず 人打たず ことなきを基とするなり」は
剛柔流の開祖である宮城長順先生の遺訓です。
1.心身ともに鍛え人から危害を加えられないような人格形成をする
2.人へは自身の強さを誇らず思いやりを持って接する
3.仮に何かが起きてしまった場合は、何事もなかったように迅速に解決策を考える
この3つだったと思います。
(簡単に書いてしまっているので違ったら申し訳ございません)
「強くなりたい」
空手を始められる方は、ほぼそう思って入門されると思います。
もちろん、「強さ」の価値や形は、人によって違います。
私も「強さ」を求めて空手を始めました。
人よりも優位に立ちたい、腕っ節が強くなりたい、いざっていう時に喧嘩に負けないようにしたい
そういった思いが自分にあるのは否定しませんが
今は「強さ」への概念や欲求が、空手を始める前とかなり変わってきているのも事実です。
「謙虚になる」「冷静になる」「事なきをえる」これらも強くないとできないからです。
そして誰かをハッピーにさせることも、強くないとなかなかできない。
空手を始めてまだ5年くらいなので私なんかがこんなことを言うのもおこがましいですが
「人に打たれず 人打たず ことなきを基とするなり」を考え
「強さ」というのはなんだろうと、
禅問答のように自分に問いかける日々が続いています。
先日、仕事でこんなことがありました。
お客様の要望で私の会社が、私が知っているA社の仕事を取ってしまう流れになってしまいました。
A社は私のことを良く思っていないことを私は知っていたので、正直「A社だっらしょうがないな」「もっと仲悪くなるな。。。」「文句言われたら返り討ちにするにはどうしようか(笑くだらん)」と思ったのですが、「いや待て!」と言う気持ちが心をよぎりました。
「A社は敵だと私が勝手に判断してしまっているのではないか?」
「これを機会にA社に近づいて、面白いことやチャンス、前向きな何かが生まれるかもしれない?」
と思ったのです。
賭けでしたがA社に正直に直談判をし、A社の損も軽くしながら私の会社も得をする方法を考えて
お客様に提案したところ。。。。
とても喜んでもらいました。実はお客様はA社との関係が古く継続したいが、時代の流れでしょうがなく取引先を変更することは止むを得ないと判断しての当社への発注だったらしいのです。A社には申し訳ないと言う気持ちがお客様にあったようで。。。
そしてお客様からの信頼はもちろん上がり、A社にも協力していただき、円満にことが運びました。
仕事が完了し、後から考えるとおそらくそのまま取ってしまっていたら、スムーズにことが運ぶことができず、納期は遅れお客様は怒り、仕事を取られたA社も怒り、当社もてんやわんやと、誰も喜ばない状況になっていた可能性があったのです。
ビジネスの話なので、全然関係ないことかもしれませんが
「人に打たれず 人打たず ことなきを基とするなり」の教えが役に立っていると
自分で勝手に思っています(笑)
空手をせず、この教えを知らなかったら、多分、私は新たな敵を作っていたのかもしれません。
ビジネスの世界は、そんな甘いこと通用せえへんわ!て偉い人には言われそうですが。。。
己の信念での行動ですので。言われても良いです。むしろ言ってください。
私はまた考える人になりますので(笑)
もっともっと強くなって
「礼に始まり、礼に終わる」のように
何事もどんなことも、事の始まりが笑顔なのであれば、事の終わりも笑顔でありたいな。
と思う日々です。
久しぶりのブログが支離滅裂な長文で申し訳ございませんでした。
最後までお読みいただいた皆様ありがとうございました。
「強さ」ってなんだろうなと言う自問自答のお題でした。。。
私も答え見つかってません。見つからないかもしれない。でも探し続けたいと思います。
道場生 著